20060117

李安

皆さんはこの名前を見ると、誰かとご存じでしょうか。
あるいは「アン・リー」という名前を出すと、ピンと来る方はいらっしゃるかもしれません。「グリーン・ディスティニー」(本来は「臥虎藏龍」という漢語のタイトルですが)という映画は多分彼の作品の中に、一番日本でよく知られるタイトルです。チャン・ツィイー(章子怡)はこの映画の出演で一気に人気を得たのも、李安監督のおかげだと言っても過言ではないでしょうか。
もう一つよく知られないかもしれないことですが、彼は実に台湾出身なんです。1954年に台湾の「台南」という町に生まれて、1978年にアメリカに移民し、それから台湾・中国、アメリカの拠点に映画を撮り続けてきました。そんな李安監督ですが、今日のニュースによりますと、彼の最新作「ブロークバック・マウンテン」が、ゴールデングローブ賞で4つの賞を取り、彼自身も監督賞を取ったそうです。おめでとうございます。
彼が一番優れるところは、中国とアメリカという二つ違う文化の中に自由に往来し、繊細なタッチでそれぞれの文化の奥深い所まで物語を描くという点だと思います。「グリーン・ディスティニー」物語の背景に隠された「武俠」という中国のサブカルチャーは、日本の「忍者」のように中国人なら誰でも知ってることですが、それを現代風でアレンジし、しかもアメリカ人にも理解し感動できる映画の作りは、さすがだなぁと言えます。彼の作品リストから見ると、ジェーン・オースティンの原作「いつか晴れた日に」の映画だったり、アメコミをベースにした「ハルク」といい、まさに「東西横断、自在如来」(?!)と言っても良いでしょうかね。
で、今度受賞した作品「ブロークバック・マウンテン」ですが、これもまた面白い作品だそうです。1960年代のアメリカ西部に二人のカウボーイ同士の禁断の愛...実は同性愛をテーマにした映画は李安監督にとって初めてではないです。彼が初めて映画祭の大賞を取った作品「ウェディング・バンケット」は、アメリカ人と台北人のゲイカップルが結婚に迫られる笑いあり涙あり人間ドラマです。12年ぶりの同性愛テーマで、李安監督はどういう風に調理するのかは楽しみです。しばらく日本には上演しそうもないですが、いくつの日本語の感想ブログが書かれたので、ここに貼らせていただきます:

まぁ、このポストの目的は、単に「李安」と言う名前を日本人の方々に知らせたかったです。せめて分かり易い漢字の名前がありますので、今度「アン・リー」と言う名前が出ると、「李安」を頭の中に変換していただければ幸いです。

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